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相続を放棄しても、実家の管理は続くか:民法940条の「引き渡すまで保存する」決まり

実家を相続したくなくて相続放棄を考えている人が、放棄したあとも、実家を占有しているときは保存する義務があることを、民法940条の原文で確かめてまとめました。放棄の手続きや期限は、裁判所の案内で確かめてください。

先に結論から

  • 民法940条1項は、相続を放棄した人が、放棄のときに相続財産を現に占有しているときは、相続人または相続財産の清算人に引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意で、その財産を保存しなければならないと定めている
  • 放棄すれば管理が一切なくなる、というわけではない。実家の鍵を持ち、家に出入りしていた人が、特に気をつける点
  • 放棄の手続きや期限、占有にあたるかの判断は、このページでは確かめていない。家庭裁判所や専門家に確かめる

実家を相続したくない。管理もしたくない。そう考えて、相続放棄を考える人がいます。ただ、放棄したあとも、実家の管理が一切なくなるわけではありません。民法940条の原文で確かめました(e-Gov 法令検索、確認日 2026-11-03)。

条文の中身

民法940条1項は、次のように定めています。

相続の放棄をした者は、その放棄の時に相続財産に属する財産を現に占有しているときは、相続人又は第九百五十二条第一項の相続財産の清算人に対して当該財産を引き渡すまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を保存しなければならない。

分かりやすく分けると、次のとおりです。

言葉意味
放棄の時に、現に占有している放棄したときに、その財産(実家など)を実際に管理している状態にある
相続人または清算人に引き渡すまでの間次に管理する人に引き渡すまで
自己の財産におけるのと同一の注意自分の財産を扱うのと同じくらいの注意
保存しなければならない傷ませないように守る

どんな人が気をつけるか

「現に占有している」に当たるかどうかは、事情で決まります。たとえば、実家の鍵を持ち、家に出入りして、管理をしていた人は、気をつける必要があります。この点の判断は、このページでは確かめていません。

放棄を考えるときに、確かめること

放棄しない場合の選び方

放棄しないで、管理する・貸す・売る・解体する、のどれかを選ぶ場合は、相続した実家、どうする?に、比べ方をまとめています。相続登記には期限があります(相続登記の期限)。

傷みが出たときの責任

空き家の瓦や塀、庭木が他人に被害を出したときの責任は、空き家の瓦やブロック塀、庭木が被害を出したときにまとめています。

よく聞かれること

相続放棄をすれば、実家のことは一切関わらなくてよいですか?
民法940条1項は、放棄のときに相続財産を現に占有しているときは、引き渡すまで保存する義務があると定めています。占有しているかどうかが分かれ目なので、専門家に確かめてください。
鍵を持っているだけで、占有になりますか?
このページでは確かめていません。事情による判断なので、家庭裁判所や専門家に確かめてください。

出典

確認日:2026-11-03